ニートな兄弟姉妹のいる家庭では彼ら彼女らの生活は親御さんがみていることでしょう

ニート兄弟とここでは呼ぶことにします。

彼らニート兄弟が生存できるのは一重に父母の経済的な努力に支えられているからです。

そのように人を養う事を扶養といいます。

古今東西、老人や子供など一人では生活できない人を経済的、精神的に支援しなくては人類が滅亡してしまいます。

扶養とは人間同士が互いに支え合って生活する常識ともいえるかもしれません

日本では民法により扶養に関する規定が定められているのでまずは扶養について一緒に勉強してみましょう。





親が未成年の子供を養う扶養義務


扶養とは経済的、精神的に自立できない人を支える事です。

一番最初に思いつくのが未成年の子供に対しての扶養ですね

未成年の子供は社会にでるまではお金を稼ぐことも生活していくことも不可能です。

そのため未成年の子供に対しての扶養は一般常識であり民法 第820条で規定されているように

自分と同じ生活を維持しなければならない生活保持義務と呼ばれています。

動物だって子育てには全神経を使い一人前になるまでは骨身を削って養っていますね

人間も同様に子供が一人前になるまでは常識的にも法律的にも養う義務が発生します。

この養う義務を放棄すると後々、子供に対する親権問題にも関与してきます

親が子供を養う事は世間一般の常識のような感覚があるのは事実ですが

その当事者である親や子供までその常識が永遠と続いているかのような錯覚に惑わされています。

成人するということは自分の責任で生きていくことが前提であるはずなのに

成人後までも親の扶養が続いていると感じていることがニートは自覚がないのです。

親→子(未成年)の扶養義務は生活保持義務と呼ばれ相手の生活を支える事を要求されます。

民法 第820条

親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う

夫婦間の扶養義務


本来他人であるはずの夫婦ですが婚姻という制度により互いに扶養しなくてはならない義務が発生します。

親→未成年の子供の扶養が一方通行なのに対して夫婦間の扶養義務は夫と妻の相互扶養になります。

一方向的な扶養義務とは異なり常に双方向的であることが特徴です

社会通念的には夫である男性が社会に出て金銭を稼いできて妻でや子供を扶養する事が一般的な感覚でもあるでしょう

単身赴任などで同居が困難であったとしても夫婦間での生活を維持しなくてなりません

民法 第752条

夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。

また年末調整などの時に税金控除をするさいの扶養は違う意味をもっています

社会保険上の扶養義務(扶養家族)とは

①年収が130万円未満でかつ、

②被保険者の年間収入の2分の1未満

の場合に税金の控除が受けられる事をさし本来の扶養とは違う意味をもっています

民法上の扶養と社会保険上の扶養はとは扶養の意味が違います

夫婦→夫婦の扶養義務は生活保持義務と呼ばれ相手の生活を支える事を要求されます。

成人した子供の親の扶養義務


未成年の子供の扶養義務は法律的にも社会通念的にも義務化されていますが

成人した子供の扶養に関してはどのような義務を負うのでしょうか?

せいじんした子供の場合は社会的にも責任を自分で負う大人として扱われます。

成人する事により消費者金融やクレジットカードの利用や結婚を始めとした親の同意が必要なくなります。

未成年のうちは親の監督権の中にいるために社会的にも守られているのですが

成人することにより一人の人間として社会は扱ってきます。

成人した子供の親の扶養義務は生活に余裕がある場合は扶養するという努力義務の範囲ですが

今の親世代の経済力と青年者の労働環境を考えるとどうしても甘えがでてしまいなし崩し的に扶養してしまう関係が続いてしまいます。

ニートが存在できる環境はあくまでも経済力に裏打ちされて親世代の存在が大きいと考えられます。

また血縁関係を拠り所とした甘えの構図が親子の関係を一層に強固なものにしてしまいます。

親→成人子供の扶養義務は生活扶助義務と呼ばれ自分に余裕がある場合に助ける扶養義務の生活扶助義務に該当します。

第877条

直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。

家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。

前項の規定による審判があった後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その審判を取り消すことができる。

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その他の扶養のケース(ニート兄弟の扶養)


親子や夫婦間以外の扶養のケースは民法 第877条が適用されます。

扶養義務のケースの場合は自分に余裕がある場合に助ける扶養義務の生活扶助義務に該当します。

祖父母→孫(2等親)

子供の直系親族である父母が亡くなった場合など祖父母に育てられる時などの場合です

よく祖父母に育てられたと話す方も多いのではないでししょうか

直系家族にあたる祖父母とは血縁関係が続いているのでこのようなケースはよく見られる傾向です

特別の事情と家庭裁判所の審判を必要とする場合もあります

子(成人)→親(1等親)

高齢者で生活する収入がない老人の世話などもこれに準じます

成人した人間は社会的に自立しなくてはならないのですが親の相続の提供を申し込まれた場合など

から老齢の親の扶養を当事者間で話し合いがされるケースも多々あります

叔父叔母→甥姪(3等親)

父母が亡くなり親類縁者などに世話になるなどです。親が亡くなり子供が自立するまで親類をたらい回し

にされたなという状況も多々あると思います。祖父母の場合は血縁関係が両者にあるのに対して

叔父叔母の場合は片方に偏るためどうしても難しくなります。

兄弟姉妹→兄弟姉妹(2等親)

ニートである兄弟がいて両親が亡くなり経済的に世話をするケースです

ニート兄弟の問題を放置し親元から離れていない場合などなし崩し的に扶養してしまうケースもあります

そのような場合は兄弟間で扶養の義務はあるのでしょうか?

親が亡くなりニートの兄弟の扶養を考えなくてはならない場合もあるかと思います

家庭裁判所は直系家族及び兄弟姉妹以外にも3親等以内の親族関係において

「特別の事情があるときは扶養の義務を負わせることができる」(877条2項)

としています。

しかし

現在の社会状況のように核家族化が進んだ状況で兄弟間の扶養を義務付けるのは正直無理な問題です。

核家族化が進み成人したあと親元を離れて一つの家族を形成した場合は兄弟間の接点はそれほど深いものではありません

一つの家族として世帯として社会的に認知されている状態では兄弟間は不干渉であると考えられるのが世間的な見方です

あなたの兄弟が働かないニートであったとしても扶養義務は努力範囲に収まり経済的に余裕がある場合のみ

生活の援助をしなくてはならないと規定されています。

民法 第877条

直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。

家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。

前項の規定による審判があった後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その審判を取り消すことができる。

まとめ

未成年の子供に対する親の扶養を扶養義務が強い生活保持義務と呼び扶養者と同程度の生活レベルを提供しなくてはならない

また夫婦間の生活もこれと同様と考えられる

成人した後の子供にたいする親の扶養義務と兄弟間の扶養義務は生活扶助義務と呼ばれる

扶養者の生活に余裕がある場合は経済的な援助をしなくてはならないと規定されている

ニートである兄弟間の扶養に関してはあくまでも自分が経済的に余裕がある状態であれば助けなければならない

努力義務の範囲と考えられます。

親→未成年子・夫婦→夫婦 生活保持義務 相手方の扶養が義務づけられている

ニート兄弟→兄弟姉妹  生活扶助義務  自分が経済的に余裕がある場合は生活の援助する

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